プラセンタって何?

哺乳動物が子どもを育てる胎盤の役割と成分

哺乳動物は、母親が胎内で子どもを育てます。その時に欠かせないのが胎盤です。胎盤とは、受精卵が胎児へと育つために欠かせない栄養などを母体から胎児へと送り、成長していくに従って母体から胎児へ酸素なども送るようになるもの。しかし、この臓器はもともと哺乳動物の母体に備わっているものではありません。妊娠することによって初めて、母体内に作られるものなのです。

胎盤の働きや成分などに関しては、まだまだ解明されていない部分も少なくありませんが、10数種のアミノ酸をはじめ、各種ビタミン類やミネラルなど、さまざまな栄養素が豊富に含まれていることが分かっています。そして、母体から栄養や酸素を送るだけでなく、妊娠の維持や子どもの成長に欠かせないホルモンを分泌したり、栄養や酸素などを子どもへ送ったりといった働きをしていると考えられています。このような胎盤について、現在さまざまなアプローチから研究が進められています。

多くの動物が出産後に胎盤を食べる意味とは?

胎内で子どもを育てるために誕生する胎盤は、子どもが生まれると同時に母体から排出されます。この排出された胎盤を犬や猫など、私たちに馴染み深い動物の多くが食べてしまうのです。

出産という大仕事を全うした母親は衰弱するため、胎盤を食べることで体力の消耗を補うのだと考えられています。子どもが生まれると胎盤はその役割を終えますが、栄養は豊富。胎盤を食べることで母乳がたくさん出るようになるとも言われているのです。

動物たちが出産後に自分の胎盤を食べるという行為は本能です。胎盤の働きや成分にはまだ未解明の部分も多いのですが、出産という大仕事によって傷つき、弱った母体の自然治癒力を高めるのだと考えられているのです。

紀元前から世界中の美女たちが愛飲していたプラセンタの歴史

ほんの少し前の時代まで、妊婦さんの多くは病院ではなくいわゆる産婆さんに手伝ってもらって出産をしていました。そんな産婆さんの手は美しく、ツヤツヤしていたと言われています。その最大の原因と考えられているのが、子どもを取り上げる時にプラセンタに触れることなのだとか。

胎盤の働きや成分などに関して、まだまだ解明されていない部分も少なくありませんが、人間の成長に欠かせない成分が含まれており、人間の身体をもともとの状態に戻す働きがあると考えられています。そのため、紀元前、古代ギリシャ時代の医師であるヒポクラテスも治療に用いたといわれています。また、クレオパトラやマリー・アントワネットなどの歴史上の美女たちもプラセンタを愛飲していたのだとか。他にも、中国では秦の始皇帝の時代から不老長寿の薬として重用され続けているのです。